「水商売をしているだけで、どうして借りられないのか?」
これは私たちがもっとも多く受ける相談のひとつです。
しっかり働いていて、家賃も払える準備がある。
それなのに、なぜか審査で落ちる、話が前に進まない——そんな理不尽な思いをされた方も少なくないはずです。
今回は、水商売で働く方が賃貸物件を借りようとしたときに「借りられないと言われる理由」と、それに対する具体的な対策を、賃貸不動産屋の現場からお伝えします。
目次
- 理由①:保証会社の審査基準に合わない
- 理由②:管理会社やオーナーが職業に偏見を持っている
- 理由③:収入証明の提出が難しい
- 理由④:家賃設定が収入に対して高すぎる
- 理由⑤:申込時の“言い方”や“職業欄の記載”で損をしている
- まとめ|借りられない理由には、必ず“対策”がある
理由①:保証会社の審査基準に合わない
賃貸物件を借りる際、必ずと言っていいほど利用するのが「保証会社」。
この保証会社が「NG」を出せば、どんなに物件が気に入っていても契約には進めません。
大家さんよりなにより、まずは保証会社を突破しましょう。
水商売の方は、
- 勤務先が法人でない
- 所得が日払い
- 勤続年数が短い
といった理由で「収入が不安定」と判断されやすく、保証会社によってはこれだけでNGになることもあります。
特にオリコ・全保連・エポスなどの大手保証会社は審査が厳しい傾向があります。そこそこの勤続年数と、勤務先の法人はマストと言えるでしょう。
理由②:管理会社やオーナーが職業に偏見を持っている
保証会社の審査が通ったとしても、最終判断を下すのは管理会社や物件オーナーです。
この段階で「水商売の方はちょっと…」と敬遠されるケースも現実にあります。
理由は、
- 夜間の騒音や近隣トラブルを警戒している
- 家賃の滞納(これが一番懸念されています)や急な退去のリスクがあると思われている
- 入居者層を一定のイメージで維持したい(特に分譲マンション系)
といった、完全に先入観による判断が多くあります。
理由③:収入証明の提出が難しい
源泉徴収票や確定申告書などの収入証明を求められたときに、
「手元にない」「店が出してくれない」というケースもよくあります。ほぼないと言っても良いでしょう。高級クラブ等は「有限会社~~」みたいな、実は審査に通りやすい法人を持っていたりするのですが、そこは個別にお問い合わせください。
この場合、保証会社は「支払い能力の証明ができない」として否認することがあります。
特に年収ベースでの審査をする会社では、書類の有無が審査の合否を大きく左右します。
理由④:家賃設定が収入に対して高すぎる
水商売の方は月収が高くても、「その金額が毎月安定しているとは限らない」と判断されるケースが多く、
家賃の目安が一般よりも厳しめに見られる傾向があります。
例えば、実際には月50万円の収入があっても、それを証明できなければ「月収30万円程度」と見なされ、
希望家賃が15万円を超えるとリスク判定される、というようなことも起こります。
理由⑤:申込時の“言い方”や“職業欄の記載”で損をしている
申込書に「キャバクラ勤務」や「ホスト」と正直に書くことで、それだけで審査に落ちることもあります。
また、会話の中で「夜が遅くて…」「ちょっと収入が不安定で…」と不用意に話してしまうと、マイナスの印象が残ります。
実際には支払い能力に問題がなくても、“伝え方ひとつ”で審査が通らないということは少なくありません。
まとめ|借りられない理由には、必ず“対策”がある
「水商売だから借りられない」というのは、半分正しくて半分間違っています。
問題は、「どの物件を選び、誰に相談し、どう準備するか」。
そこさえ押さえていれば、実際に多くの方が無事に部屋を借りて暮らしています。
審査に通るには、次のような準備が有効です:
- 通りやすい保証会社が使われている物件を選ぶ
- 家賃設定を適正な範囲におさめる
- 書類をなるべく整えておく(通帳コピーでも可)
- 職業の書き方や会話の伝え方を工夫する
ひとりで悩まず、水商売に理解のある不動産会社に相談することが、最短ルートになります。
まずは相談だけでもお気軽にどうぞ!相談だけなら、個人情報は不要ですのでご安心くださいね。